嫡出推定(“Presumption of Child in Wedlock”)
7月17日、「血縁関係がないことが(DNA鑑定など)科学的に明らかであっても、法律上の父子関係は取り消せない(Legal father-child relationship may not be cancelled for reasons due to non-existence of a blood relationship between such father and child, which is proved scientifically including DNA examination.)」との最高裁判決(Judgement of Supreme Court)がありました。
この判決は、民法第772条1項の規定(嫡出推定)を適用したものです。
民法第772条1項
妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
Civil Code Article 772 (1)
A child conceived by a wife during marriage shall be presumed to be a child of her husband.
嫡出とは、法律上の婚姻関係にある男女から生まれることを意味します。法務省の英訳によれば、嫡出は“Child in Wedlock”となっています。
“Wedlock”は、古英語の“Wedlac”=(marriage vow 結婚の誓約)が語源とのことです。
英文契約書やビジネスレターにおいて日本の民法の条文が挿入されることがありますが、この場合の英文は、法務省訳を使用するのが一般的です。